生存報告書

趣味のメモ

猫について5

一昨日の晩、しろたまが帰ってこないので心配した親が早朝家の周辺を探し回ったが、温水器の下で死んでいるのを見つけた。

顔が少し黒く汚れていたから車に轢かれたのだろうと言っていた。

昨日のうちに火葬の手続きを済ませた、骨は戻ってこない。

 

しろたまと初めて会ったのは去年の4月だった。現在よりかなり痩せていて、しかし外国の血も混じっていたので体格の大きい猫だった。尻尾から出血して膿んでいたのでリュックに無理矢理入れて病院に連れて行った。エリザベスカラーをつけたしろたまが顔を掻いてもらいに自分に擦り寄ってくるのが可愛いかった。名前をつけたのはその頃だ。ペット禁止の賃貸だったが保護して家の中で飼っていた。カラーが取れると放し飼いに変わった。朝家出る前に餌をやり、家の外に出す。学校から帰ってくるといつも家の前でお腹を空かせて待っていた。帰宅してすぐに餌をやって、寝るときは一緒に寝た。春季セメスター末にしろたまがフラフラと歩くようになった。脳の病気を疑ったが耳の中の炎症によるものだった。心配した親がそのまま引き取りに来てくれた。

しろたまが我が家に来て、母さんも父さんも笑顔が増えた。弟は軽度の猫アレルギーだったのであまり近寄らなかったが母からの喧騒も少なくなり以前よりは家に居るのが楽しそうだった。人懐っこい性格で何にでも興味を示した。家の中のモノに一通り慣れると、家の外に出かけることが増えた。木に登って降りられなくなって一晩中木の上で泣いて、次の日母が見つけ弟が助けたこともあった。夜に家族が寝静まると、寂しがって父か母の布団に入ってくるのが習慣だった。たまに帰省で帰ってくる自分のこともちゃんと覚えてくれていた。

 

昨日そういうことを考えてたら悲しくなって泣いてしまった。

たくさんの幸せを貰った分いなくなるのはきつい。